第104問の解答
1.問題 [平面図形]
左図のような、AB=AC=24cm、BC=12cmの二等辺三角形ABCがあります。また、ABの真ん中の点をDとします。
この三角形を、DCを折り目として折り返し、さらにECを折り目として折り返します。また、このときBが移動した点をそれぞれB1、B2とします。
では、DB2は何cmでしょうか。
2.解答例1
左図のように、EをACの中点として、DEの延長線上にEB1=6cmとなるようにB1をとる。この点が実はBを折り返した点になることを示す。
中点連結定理により、DEとBCは平行、DE=BC/2=6cm。従って、DB1=DE+EB1=12cm。
すると、DB1とBCが平行かつDB1=BC=12cmとなるので、DB1CBは平行四辺形。
よって、B1C=DB=12cmとなる。
これは、B1がDCを折り目にBを折り返した点に他ならないことを意味する。
すると、EB2=EB1=6cm、B2C=B1C=12cmとなることが分かる。
すなわち、△ADE、△CB2E、△CB1Eは全て合同で、かつ△ABCに相似である(相似比1:2)。これから、∠CEB2=∠AED=∠ADEとなり、∠DEB2=180度−(∠AED+∠ADE)=∠DAB。
すなわち、△DEB2は二等辺三角形で頂点の角が△ADEの頂点の角と等しいので、△ADEと相似である。
すると、DE=EB2=6cmであるから相似比は1:2。よって、DB2=DE/2=3cmとなる。
以上
3.解答例2
私自身が最初に解いたときは、解答例1の最後の△DEB2が△ADEあるいは△ABCと相似であることに気が付かなかったので、次の補題を用いた。
補題:△ABCでHはAからBCに引いた垂線の足とする。
x=(c2+a2−b2)/2c、y=(c2−a2+b2)/2c
証明:
x2+h2=a2、y2+h2=b2より、 x2−y2=a2−b2
(x−y)(x+y)=a2−b2
しかるに、x+y=cより、x−y=(a2−b2)/c
これから、x、yを求めると補題のようになる。
さて、DB2とACは平行より、DB2の長さは、補題を△DAEの場合に適用したyの2倍。
すなわち、DB2=2*(122−122+62)/(2*12)=62/12=3cm。
以上