第141問の解答


1.問題 [空間図形

問題図
 左図のような、直方体ABCD-EFGHの内部に、長方形ABCDの中心(対角線の交点)を頂点とする四角すいO−EFGHを作ったものです。

 3点A、F、P(PはDCの中点)を通る平面でこの直方体および四角すいを切断するとき、四角すいO−EFGHア:イの体積比で分けられます。

 このとき、ア、イにあてはまる数を求めてください。ただし、ア>イとします。

2.解答例1(たなかさん、あれふさん他)

まず最初に平面AFPCG中点Mを通ることがわかります。

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APBDの交点をIとすると、△AID△KIBが相似で相似比1:2からBI:ID=2:1がわかります。

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ここで、BFHDの断面を考えると、線分OHと平面APFの交点Qは、OHIFの交点になります。この断面図で△OQI△HFQの相似比を考えると、OQ:QH=1:6が求まります。

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次に断面AEGCを考えます。

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平面AFPと線分OE,OGの交点をそれぞれR,Sとすると、これらは線分ATOE,OGの交点になります。前と同様に△ARO△TREおよび△ASO△TSGの相似比によりOR:RE=1:4,OS:SG=1:2とわかります。
また、この断面図で△ORS/△OEG=1/5×1/3=1/15がわかります。

全体の図形を今の断面AEGCでわけてこの面を底面と考えるましょう。

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すると、この面よりB側で切り分けられた三角錐F−OSRは三角錐F−OGEに比べ底面の面積比が1/15、高さが同じなので体積比は1/15です。

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D側では、三角錐Q−OSRは三角錐Q−OGEに比べ底面の面積比が1/15、高さが1/7なので体積比は1/15×1/7=1/105です。

従って立体ORFSQの体積は四角錐O−EFGH半分1/15+1/105=8/105、よって四角錐O−EFGH4/105と分かります。

よって、AFPで分かられる2つの立体の体積比は101:4となります。

答:101:4

以上


3.解答例2(長野 美光さん、中村明海さん他)

簡単のためにABCDは正方形で、直方体の高さAEABの半分とします。
を原点に座標を下図のようにします。

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平面AFPは三点A(−1,1,0)、F(−1,−1,−1)、P(1,0,0)を通ることから
x+2y−4z=1となることが分かります。

また、四角錐の斜面OEF、OFG、OGH、OHEは、
それぞれz=x、z=y、z=−x、z=−yとなります。

これから、AFPOEの交点は、
  x+2y−4z=1、z=x、z=−yより(-1/5,1/5,-1/5)、
AFP
OFの交点は、
  x+2y−4z=1、z=x、z=yより(-1,-1,-)すなわちと同じ
AFP
OGの交点は、
  x+2y−4z=1、z=y、z=−xより(1/3,-1/3,-1/3)、
AFP
OEの交点は、
  x+2y−4z=1、z=-x、z=−yより(1/7,1/7,-1/7)
と分かります。

よって、OR、OF、OS、OQの長さはOE1/5,1,1/3,1/7となります。

あとは解答例1と同じ