第147問の解答
1.問題 [平面図形]
1cm、2cm、3cm、4cm、5cm、6cmの竹ひごが1本ずつあります。
これを使って内角の大きさが全て等しい6角形を作ります。
このとき出来る6角形は2種類ありますが、その面積比を「大きい方:小さい方」の順で答えてください。
2.解答例1(中村明海さん、kuri他)
下図のように、各辺に記号をつけます。
各内角は120度となり、向かい合う2辺は互いに平行となります。
従って、下図のごとく辺を延長してできる三角形は正三角形になる。図1
AとDの水平距離から、a/2+b+c/2=d/2+e+f/2 ・・・ (1)。
BとF、CとEの垂直距離から、a+f=c+d ・・・ (2)
(2)と同様に、b+c=e+f となるので、a−d=c−f=e−b ・・・ (3)。(1)より、
a+c−(d+f)=2×(e−b) ・・・ (4)両辺は偶数となるが、a、b、・・、fは奇数が3個、偶数が3個あります。
よって、a、c、d、fには奇数と偶数の個数は同じ2個づつあります。
従って、e、bの一方は奇数、もう一方は偶数となります。同様にして、全ての向かい合う辺の長さは奇数と偶数の組み合わせになります。
さて、b=1としましょう。
すると、向かいの辺は、e=2,4,6のいずれかとなります。e=2のとき、(3)より、a−d=c−f=1。
a,d,c,fは3,4,5,6のいずれかとなるので、
a=4、d=3、c=6、f=5またはa=6、d=5、c=4、f=3。e=4のとき、(3)より、a−d=c−f=3。
a,d,c,fは2,3,5,6のいずれかとなるので、
a=5、d=2、c=6、f=3またはa=6、d=3、c=5、f=2。e=6のとき、(3)より、a−d=c−f=5。
a,d,c,fは2,3,4,5のいずれかとなるので、差が5となる組み合わせはないので不適。従って、題意に適する6角形は回転、対称となるものを除けば、下図の2通りとなる。
6角形の面積は、大きい正三角形から3隅の小さな正三角形の面積を引いたものとなるので、(102−12−32−52):(92−12−22−42)=65:67
答:67:65
以上
3.解答例2(kuri)
図1より、正三角形の1辺をLとすると、f+a+b=b+c+d=d+e+f=L。
加えると、a+b×2+c+d×2+e+f×2=L×3、
よって、(a+b+c+d+e+f)+(b+d+f)=L×3、
従って、b+d+f=L×3−(a+b+c+d+e+f)=L×3−21。これから、b+d+fは3の倍数となります。
b=1、d<fとすると、(d、f)=(2、3)、(2、6)、(3、5)、(5、6)。L=((b+d+f)+21)/3より、
(d、f)=(2、3)のときL=9、(a、c、e)=(5、6、4)
(d、f)=(2、6)のときL=10、(a、c、e)=(3、7、4)・・・ 不適
(d、f)=(3、5)のときL=10、(a、c、e)=(4、6、2)
(d、f)=(5、6)のときL=11、(a、c、e)=(4、5、0)・・・ 不適以下同様。
4.解答例3(ちばけいすけさん)
(1)より、b×2+a+c=e×2+d+f。
b=1、a<c、d<fとして考える。
左辺の取りうる値は、最小:1×2+3+4=7、最大:1×2+5+6=13、
右辺の取りうる値は、最小:2×2+3+4=11、最大:6×2+4+5=21。
従って、両辺の値は、11、12、13のいずれかとなる。11のとき、(a、c)=(4、5)または(3、6)、(e、d、f)=(2、3、4)・・・ 不適。
12のとき、(a、c)=(4、6)、(e、d、f)=(2、3、5)または(3、2、4)・・・後者は不適。
13のとき、(a、c)=(5、6)、(e、d、f)=(2、3、6)、(2、4、5)、(3、1、6)、(3、2、5)、(4、2、3)・・・最後のみ適。
よって、適する組み合わせは、
(a、b、c、d、e、f)=(4、1、6、3、2、5)、(5、1、6、2、4、3)以下同様。