第187問の解答
1.問題 [空間図形]
上の図2のような、AB、BC、CD、DAの長さがすべて、1辺5cmの正方形の対角線(図1)の長さと等しく、DB=8cmである四角形の紙があります。
この紙を、図3のようにDBを折り目にして折り曲げ、AC'(C'はCの移動先の点)=6cmになるようにしました。
このとき、三角錐C'ABDの体積を求めてください。
2.解答例1(ぶぶおパパ さん、東日本に貢献?さん、ヒデー王子さん、武田浩紀さん他)
ACの中点をM、BDの中点をOとすると、三角錐C'ABDは、面C'AOに関して対称、BDは面C'AOと直交、よってMOとBDも直交していることが分かる。
また、AC'とMOも直交している。
さて、BDを含みAC'に平行な平面1と、AC'を含みBDに平行な平面2を考える。
A、C'から平面1に下ろした垂線の足をA'、C''とし、B、Dから平面2に下ろした垂線の足をB'、D'とする。
平面図 |
側面図 |
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正面図 |
俯瞰図 |
上図のように各点を結ぶと、上の面AB'C'D'および底面A'BC''Dは、対角線の長さが6cmと8cmの菱形になり、対角線は直交している。
従って、この菱形を4等分した三角形は、辺の長さが3cm、4cm、5cmの直角三角形となることから、菱形の1辺の長さは5cmと分かる。
よって、側面は全て大きさが同じ長方形になる。
この長方形の横の長さ(例えばBC'')は菱形の1辺5cm、対角線の長さは図1の正方形の対角線の長さと等しいことから、この側面は結局正方形となり、高さ(例えばC'C'')も5cmとなる。以上から、三角錐C'ABDの体積は、
上記菱形を底面とする四角柱の体積(1/2×6×8×5=120cm3)から
同じ大きさの4つの三角錐の体積(1/4×6×8×5×1/3=20cm3)を除いたものとなり、
120−20×4=40cm3と分かる。
答:40cm3
以上
3.解答例2(ありさのお父さん、大西俊郎さん、H.Takaiさん他)
MO、MDを底面に含み、高さがMC'となるような直方体を考える。
OD'=3cm、OD=4cmなので、対角線DD'=5cmとなる。
ところが、C'DD'は直角三角形で1辺が5cm、斜辺が図1の対角線と同じ長さなので、もう一方の辺C'D'=5cmと分かる。上図より、三角錐C'MODの体積は求める三角錐の1/4、
C'MODの体積=1/2×5×4×3×1/3=10cm3 だから
C'ABDの体積=10×4=10cm3となる。
AO2=AD2−OD2=2×52−42=34、
MO2=AO2−AM2=34−32=25、よってMO=5cmと分かる。C'ABDは、2つの三角錐C'AODとC'BODに2等分されるので、
C'ABDの体積=(1/2×6×5×4×1/3)×2=40cm3と分かる。