第189問の解答
1.問題 [空間図形]
正面から見た図
上から見た図
右から見た図
上図は、ある巨大な立体の、「上から」「正面から」「右から」見た図(注・正面および右からの図は、それぞれ一番手前の面を描いています)をそれぞれ並べたものです。この立体は、面ABC、面ACH、面ABIが平面で出来ています。
A地点からいろいろな方向に向かってまっすぐ進むとき、Bに向かうと勾配は1/5です。
また、最も坂が急になる方向だと、勾配は1/4になります。
さて、図中のCHの長さは何mでしょうか。
2.解答例1(Taroさん、ありさのお父さん、たなかさん、Hamayanさん)
題意より、問題の立体は下図のようなものと分かる。
Bを通り高さが1mの点よりなる直線を考え、ACとの交点をD、DからAHに下ろした足をEとする。
また、IE上の点GをAG=4mとなるように取り、AGの延長とHIの交点をQとし、G、Qを垂直に伸ばした点と平面ABCとの交点をF、Pとする。
俯瞰図
上から見た図
APが最大勾配となるとき、AQとIEは直交するので、三角形AIGは3辺が3、4、5mの直角三角形となる。
三角形EIAは三角形AIGと相似なので、AE=AI×AG/IG=5×4/3=20/3mとなる。
三角形ACHとADEは相似なので、
CH=DE×AH/AE=1×12/(20/3)=1.8mとなります。
答:1.8m
以上
CBを延長し平面AIHと交わる点をD、HAの延長線上にFをDFとABが平行となるように引く。また、IからDFに下ろした垂線の足をEとする。
俯瞰図
上から見た図
(参考)マウスでドラッグして下さい。
AD上の点KでBKが最大勾配となるのは、IKとADが直交するときなので、題意よりBK=4m、AK=3mと分かる。
BE=12とすると、
DE=BE×AB/AH=12×5/12=5、DF=BE×AK/BK=12×3/4=9。よって、CH=BI×HD/BD=BI×DF/DE=1×9/5=1.8m。
下図のように、Aを原点とする座標系で考える。
平面ABCはA(0,0,0)、B(0,5,1)、C(-12,0,h)を通るので、(-5/12)hx + y - 5z = 0 で表せる。
k=5/12hとおくと、-kx + y - 5z = 0 ・・・(1)となる。底面AHI上の点でP(cosθ、sinθ、0)を垂直に伸ばし、平面ABCと交わる点をQ(cosθ、sinθ、z)とする。
(1)より、z=(−kcosθ+sinθ)/5=√(1+k2)/5×cos(θ+α)と書ける。
この最大値が最大勾配の1/4になるので、√(1+k2)/5=1/4、
k2=9/16、よってk=3/4。従って、h=12/5×3/4=1.8mとなる。
解答例3同様、Aを原点とする座標系で考える。
HI,CB上にそれぞれ点P(-12t,5(1-t),0),Q(-12t,5(1-t),ht+1-t)をとる。(h>0)
点Aから点Qに向かうときの勾配はPQ/APである。
これをtの関数としてf(t)とすると、 f(t) = (ht+1-t)/(169t2+25-50t)1/2 と表せる。微分して、
f'(t)= -(-25h+25ht+144t)/(169t2+25-50t)3/2=0より、
t = 25h/(25h+144) のとき最大最大値 f(25h/(25h+144))=(25h2+144)/60=1/4を解くと、h=9/5,-9/5を得る。
よって、h=9/5=1.8mとなる。(参考)y=f(t)のグラフ
h=1.8のとき、最大値=0.25になっている。