第197問の解答
1.問題 [平面図形]
左図で、△ABCは、∠A=90°でAB>ACの直角三角形で、点Hは、AからBCに下ろした垂線の足です。 AB、AC上に点P、Qをとり、APRQを1辺がAHに等しい正方形とします。
また、△SRTの周りの長さは12cmで、正方形APRQの面積は△ABCと比較すると“△AHCの面積の4分の1だけ”小さかったそうです。
では、△ABCの面積は何cm2でしょうか。
2.解答例1(マサルさん、数楽者さん、まるけんさん、うっしーさん、他多数)
PR、AHをそれぞれ延長して交わる点をDとし、ADとRQの交点をEとする。
△ABHと△ADPについて、
AH=AP、∠BAH=∠DAP(共通)、∠AHB=∠APD=90°
よって、1辺と2挟角が等しいので合同。すると、△BSPと△DSHについて、三角が等しいので相似となり、
BP=AB−AP=AD−AH=DH
よって、△BSPと△DSHは合同。従って、SP=SH。
同様に、△ACHと△AEQは合同、△ETHと△CTQは合同、
よって、TH=TQ。△SRTの周の長さ
=SR+ST+TR
=SR+(SH+HT)+TR
=(SR+SP)+(TQ+TR)
=2×AH
=12cm。よって、AH=6cm。
さて、△ABCの面積=△ABH+△ACH=△ADP+△AEQ。
よって、△EDRの面積=△ACH×1/4=△AEQ×1/4。△EDRと△AEQは相似なので、面積比が1:4だから辺の比は1:2。
よって、RE:EQ=1:2。従って、CH:AH=EQ:RQ=2:3。
AH=6cmだから、
BH=AH×3/2=6×3/2=9cm、
CH=AH×2/3=6×2/3=4cm、
BC=BH+CH=9+4=13cm。よって、△ABC=1/2×BC×AH=1/2×13×6=39cm2。
答:39cm2
以上
辺AH=h、AC:AB:BC=1:k:t とおく。
△ABH、△ACH、△SRTは、全て△ABCと相似。AB=AH×BC/AC=h・t、
BP=AB−AP=h・t−h=h・(t−1)。
PS=BP×AC/AB=h・(t−1)/k。よって、RS=PR−PS=h−h・(t−1)/k=h・(k+1−t)/k。
△SRTの周の長さ
=RS×(1+k+t)
=h・(k+1−t)/k×(k+1+t)
=h×((k+1)2−t2)/k
=h×(k2+2k+1−t2)/k
=h×2k/k (t2=k2+1だから)
=2h=12
よって、h=6cm。△ABCの面積
=1/2×(BH+CH)×AH
=1/2×(h・k+h/k)×h
=1/2×(k2+1)/k×h2。△ACHの面積
=1/2×CH×AH
=1/2×1/k×h2。正方形PQRSの面積=h2。
従って、
1/2×(k2+1)/k×h2−1/4×1/2×1/k×h2=h2、
4(k2+1)−1=8k、
4k2−8k+3=0、
(2k−3)・(2k−1)=0、
k=3/2、2/3を得る。AB>ACより、k>1となるので、k=3/2。
△ABCの面積
=1/2×(k2+1)/k×h2
=1/2×(k+1/k)×62
=6/2×(3/2×6+2/3×6)
=3×(9+4)
=39cm2。