第72問の解答


問題 [速さの問題]

ボートに乗ったマサルさんとツヨシ君がある川のP地点にいます。

はじめ、2人はP地点から上流にむかって同時に出発しました。
マサル君が途中6分間だけこぐのを休んだので、2人は同時にQ地点に到着しました。

次に、2人はQ地点から下流にむかって同時に出発しました。
マサル君はやはり途中で6分間こぐのを休んだので、2人はP地点下流540mの地点に同時に到着したそうです。

流れのない水上でのボート速さは、マサル君は毎分90mツヨシ君は毎分70mです。
では、P地点からQ地点までは何mだったでしょうか。


解答例1

マサルさん

参考図1

まず、行きについて考えてみましょう。

マサルさんは途中で6分間休みました。
(こういうときは、初めに6分間休んじゃったと考えるとイメージがわきやすいですね。)
 この間にどの程度の差がついてしまったのかを考えます。

川の流れの速さVで押し戻されているというのは2人とも同じ条件ですね。
すると、マサルさんがこぐのを休んでいる間の2人の速さは、

  •  マサルさん ・・・・  0m/分川の流れの速さ

  •  ツヨシ君  ・・・・ 70m/分川の流れの速さ

ということになります。ということは、2人の速さの差70m/分ですね。

ということは、マサルさんが休んでいる間に、ツヨシ君は70m/分×6分=420mほどマサルさんに差をつけたことになります。

その後、Q地点マサルさんはツヨシ君に追いついたわけです。
2人ともボートをこいでいるとき、速さの差は90−70=20m/分です。
となると、マサルさんがツヨシ君に追いつくには、420÷20=21分かかることになります。

つまり、2人がQ地点に到着したのは、P地点を出発後21+6=27分であることが分かりま
す。

帰りの場合も全く同じですね。
マサルさんが休んでいる間についた差は420m。そして追いつくのにかかる時間が21分
で、2人は出発後21+6=27分P地点の下流540mの地点に到着したことになります。

さて、上流に向かう場合も下流に向かう場合も27分かかっていることが分かりました。
しかし、その間に進んだ距離は540mの差があります。
この理由はもちろん、川の流れの速さVにあります。

つまり、上流に向かう際には、押し戻されるために速度は遅くなり、下流に向かう際には後押しされるために速度は速くなります。

それぞれ27分進んだ結果、着いた差540mですから、1分あたりの差は20mです。
これは川の流れの速さVの2倍にあたりますね。
つまり、川の流れの速さV=10m/分ということが分かります。

従って、ツヨシ君が上流に向かうときの速さは70−10=60m/分ですね。

で、ツヨシ君は27分Q地点に到着したわけですから、
 PQ間の距離は、 60m/分×27分=1620mとなります。

答: 1620m

以上