第213問の解答


1.問題 [整数の性質

ある正の整数があります。
 この整数は、一の位の数がであり、一の位の数を先頭に移動させると
(例えば、13なら、713にするわけです)、もとの整数の2倍になるそうです。

 さて、このような整数のうち最も小さい数を答えてください。


2.解答例1杉本未来さん、たなかさん、香川仁志さん、AЯOTさん、マツダさん、トトロ@Nさん、長野美光さん、YokoyaMacさん、ヒデー王子さん、noetherさん、POIさん、okaokaさん、DrKさん、M.Hossieさん、糸瀬善人さん、Hanさん、航介さん、うっしーさん、くろしろさん、黒谷さん、他多数)

求める整数をN=anan-1an-2a・・・a2a1a0a0=2)とします。
N×2=a0anan-1an-2a・・・a2a1となるので、桁上がりに注意しながら、下1位から順に求めていくことができます。

a1a0×2=
a2a1×2=
a3a2×2−10=
a4a3×2−10+1=
a5a4×2+1=
a6a5×2−10=
a7a6×2+1=
a8a7×2−10=
a9a8×2−10+1=
a10a9×2−10+1=
a11a10×2−10+1=
a12a11×2+1=
a13a12×2=
a14a13×2−10=
a15a14×2+1=
a16a15×2−10=
a17a16×2+1=
 105263157894736842 
×                 2 
--------------------- 
 210526315789473684 

従って、N=105263157894736842となります。

答 105263157894736842

 以上


3.解答例2長野美光さん、他)

1÷19を計算するときの余り(筆算で各位の数を立てて引き算したときの余り)は、最初の1も含めると、1,10,5,12,6,3,11,15,17,18,9,14,7,13,16,8,4,2の繰り返しになります。 

つまり、1÷19= 0.052631578947368421・・・ に対して、 
10÷191÷19の割り算の一桁あとから始めたのと同じですから、 
1桁ずれて、
  0.526315789473684210・・・ 
5÷19はもう1つずれて、
  0.263157894736842105・・・ 
となります。

同様に、
  4÷19=0.210526315789473684・・・ 
と一桁あとの
  2÷19=0.105263157894736842・・・ 
では、1桁ずれることになり、しかも値は2倍です。

これに着目して、
  N1=4÷19=0.210526315789473684・・・
  N2=2÷19=0.105263157894736842・・・ とおきます。
  N1×1018=210526315789473684.210526315789473684・・・
より、
  N1×1018−N1=210526315789473684
同様にして、
  N2×1018−N2=105263157894736842
N1=N2×2だから、
  210526315789473684=105263157894736842×2
よって、求める整数は、105263157894736842となります。


4.解答例3ταροさん、あんみつさん、他多数)

N=M×10+2とおきます。
N×2=2×10n+M(n≧1)
M×20+4=2×10n+M
M×19=2×10n−4

よって、2×10n19で割った余りがとなる最小のを求めればよいことになります。

    10526315789473684・・・・
19)00000000000000000
   19  
    100
     95 
      50
      38 
      120
      114 
        60
        57 
         30
         19 
         110
          95 
          150
          133 
           170
           152 
            180
            171 
              90
              76 
              140
              133 
                70
                57 
                130
                114 
                 160
                 152 
                   80    
                   76 
                    
                    38
                     
                     ・・・・

よって、
M=10526315789473684、
N=M×10+2=105263157894736842

参考)上記計算では、から出発して19で割った余りを計算し、
    その余り10倍したものを、さらに19で割った余りを計算する
    ・・・の繰り返しになります。

各ステップでの余りnnとします。(n=0、1、・・・)

筆算で確実に計算していくため、n=1、2、・・・、18に対して10n19で割ったときの余りを表にしておきます。

nnを10で割った余りとなっていることが分かります。

まず、0=2ですね。
表で、n=2のときの欄から、1=1、1=1。
次に、n=1のときの欄から、2=10、2=0。
次に、n=10のときの欄から、3=5、3=5。
  ・・・・
以上から、下表のように求まります。

よって、M=10526315789473684、
N=M×10+2=105263157894736842