第218問の解答
1.問題 [平面図形]
左図のような5角形ABCDEがあります。
この5角形は、
・∠BCD=90゜
・∠BAC(●)+∠CED(▲)=90゜
・∠DBC(■)×2=∠CDE(■■)
という特徴があり、さらに
・AB+BC=12cm
・ED+DC= 7cm
・△BCD=10cm2
となっています。
では、この五角形ABCDEの面積は何cm2でしょうか。
2.解答例1(香川仁志さん、M.Hossieさん、うっしーさん、他多数)
△ABCを、BCを軸として折り返したものを△A’BC、
△CDEを、CDを軸として折り返したものを△CDE’、
△BCDを、BDを軸として折り返したものを△BC’Dとします。A’BC’、A’CE’、C’DE’は、それぞれ一直線をなすことを示します。
∠BCD=α、∠BAC=β、∠CBD=γとします。
題意より、∠CDE=2γ、∠ACD=90−α、∠CED=90−β。
よって、(90−α)+(90−β)+2γ=180、
従って、α+β=2γ。 ・・・ (1)△A’BCで、∠A’CB=∠ACB=α、∠BA’C=∠BAC=β、
よって、∠A’BC=180−(α+β)=180−2γ。
また、∠C’BD=∠CBD=γ。
よって、
∠A’BC+∠CBD+∠C’BD=(180−2γ)+γ+γ=180°、
従って、A’BC’は、一直線をなすことになります。△CDE’で、∠E’CD=∠ECD=90−α、∠CDE’=∠CDE=2γ、
よって、∠A’CB+∠BCD+∠E’CD=α+90+(90−α)=180°、
従って、CDE’は、一直線をなすことになります。また、∠C’DB=∠CDB=90−2γ、
よって、∠CDE’+∠CDB+∠C’DB
=2γ+(90−2γ)+(90−2γ)=180°、
従って、CDE’は、一直線をなすことになります。さて、△A’C’E’について、
A’C’=A’B+BC’=AB+BC=12cm、
C’E’=C’D+DE’=CD+DE=7cm、
∠A’CE’=∠ACE=90°、
より、直角三角形となるので面積は、1/2×7×12=42cm2。△A’C’E’=△A’BC+△CDE’+2△BCD、
よって、五角形ABCDE
=△ABC+△CDE
=△A’BC+△CDE’
=△A’C’E’−2△BCD
=42−2×10
=22cm2
となります。答 22cm2
以上
3.解答例2(武田浩紀さん、他)
ABを延長しBC’=BC、およびEDを延長してDC’’=DCとします。
また、DEの延長とABの交点をF、およびCからBDに下ろした垂線の足をHとします。
さらに、CとC’、CとC’’を結び、BからCC’に、およびDからCC’’に下ろした垂線の足をH’、H’’とします。
C’、C、C’’が一直線上にあり、CC’=CC’’なることを示しましょう。
題意より、∠AFE=180−(∠AEF+∠FAE)=180−90=90°。
四角形BCDFについて、∠BCD=∠AFE=90°、
よって、
∠CBF=180−∠CDF=180−2γ、
∠CBC’=180−∠CBF=2γ
となります。直角三角形△BCH’と△BC’H’について、
BC=BC’、BH’は共通より、
△BCH’≡△BC’H’。
よって、CH’=C’H’ ・・・ (1)
また、∠CBH’=∠C’BH’=∠CDF/2=2γ/2=γ、
∠BCH’=90−γ。 ・・・ (2)直角三角形△BCHと△BCH’について、
BC=BC’、∠CBH=∠C’BH=γより、
△BCH≡△BC’H’。
よって、CH=CH’ ・・・ (3)
また、△CDHについて、∠DCH=90−∠BDC=∠CBD=γ。次に、直角三角形△DCH’’と△DC’’H’’について、
∠DCH=∠DCH’’=γ、DC共通より、
△DCH’’≡△DC’’H’。
よって、CH’’=C’’H’’ ・・・ (4)
∠DCH’’=∠DC’’H’’=∠CDF/2=γ ・・・ (5)直角三角形△DCHと△DCH’’について、
DC=DC’’、DH’’は共通より、
△DCH≡△DCH’’。
よって、CH=CH’’ ・・・ (6)(1)、(3)、(4)、(6)より、
CC’=2CH’=2CH’’=CC’’ ・・・ (7)
(2)、(5)より、
∠C’CB+∠BCD+∠C’’CD=(90−γ)+90+γ=180、
よって、C’、C、C’’は一直線上にある。
さて、四角形C’CAE
=△C’C’’A−△C’EA
=1/2×C’’F×AC’−1/2×EF×AC’
=1/2×C’’E×AC’C’’E=C’’D+DE=CD+DE=7cm、
AC’=AB+BC’=AB+BC=12cm。よって、四角形C’C’’EA=1/2×7×12=42cm2。・・・ (8)
△AC’E=△AC’C−△EC’C、
△AC’’E=△AC’’C−△EC’’C。△AC’Cと△AC’’Cは、高さが共通で、底辺がCC’=CC’’、
よって△AC’Cと△AC’’C。△EC’Cと△EC’’Cは、高さが共通で、底辺がCC’=CC’’、
よって△EC’Cと△EC’’C。従って、△AC’E=△AC’’E。・・・ (9)
よって(8)、(9)より、
四角形AC’C’’E
=△AC’E+△C’C’’E
=△AC’’E+△C’C’’E
=四角形C’C’’EA
=42cm2。・・・ (10)五角形ABCDE
=△ABC+△CDE
=(△ACC’−△BCC’)+(△ECC’’−△CDC’’)
=(△ACC’+△ECC’’)−(△BCC’+△CDC’’)
=四角形AC’C’’E−BCD×2
=42−10×2 ←(10)より
=22cm2。