第231問の解答
1.問題 [空間図形]
左図のような、立体(7面体)ABCDEFがあります。
この立体は、底面ABCDが一辺8cmの正方形となっていて、EA、FCはともに6cmで底面に垂直に立っています。
いま、この立体に対して、
- 3点P、Q、Rを通る平面で切断
- 3点P、S、Tを通る平面で切断
という作業を行います。このとき、頂点Bを含む立体の体積を求めてください。ただし、Pは辺EFの、Qは辺EDの、Rは辺EBの、Sは辺FDの、Tは辺FBの中点になっています。
2.解答例1(C-Dさん、ヒデー王子さん、トトロ@Nさん、長野美光さん、YokoyaMacさん、高橋道広さん、中村明海さん、ジン ハジメさん、AЯOTさん、あやのりんさん、糸瀬善人さん、他多数)
点P、Q、R、S、Tから底面に下ろした垂線の足をP'、Q'、R'、S'、T'、
およびPR、PT、PS、PQの延長線と底面の交点をG、H、I、Jとします。
図1
図2
EAとRR'は平行でRはEBの中点だから、中点連結定理よりR'はABの中点で、RR'=EA×1/2=3cm。
また、PP'とRR'は平行でPP':RR'=6:3=2:1だから、R'はP'Gの中点となり、GP'=8cmとなります。
同様に、P'H=P'I=P'J=8cmで、しかもこれらは互いに直交しているので、JAG、GBH、HCI、IDJはそれぞれ一直線上にあります。
また、四角形GHIJは正方形となります。従って、P、Q、Rを通る平面はAを含み、P、S、Tを通る平面はCを含むことが分かります。
よって、切断後の立体は図2のようになります。
さて、この立体を4等分てできる立体の1つAR'P'Q'-RPQは、底面が1辺4cmの正方形で、QQ'=RR'=3cm、PP'=6cmとなります。
これを高さ3cmの平面で2つに切断してできる上側の三角錐PQRP''は、三角錐A'QRAと合同になりますから、下側の立体ににくっつけるとちょうど高さ3cmの直方体になります。
よって、求める立体の体積は、底面が正方形ABCDで高さ3cmの直方体の体積に等しくなり、8×8×3=192cm3となります。
答:192cm3
以上
3.解答例2(ありっちさん、うっしーさん、BossFさん、他多数)
上図のように、求める立体は、四角錐P-GHIJから4隅の三角錐を除いたものになります。
正方形GHIJの面積は、正方形ABCDの面積の2倍
=8×8×2=128cm2。
よって、四角錐P-GHIJの体積=1/3×128×6=256cm3。また、三角形ABGの面積は、正方形ABCDの面積の1/4
=8×8×1/4=16cm2。
よって、三角錐R-AGBの体積=1/3×16×3=16cm3。従って、求める体積=256-16×4=192cm3。
4.解答例3(香川 仁志さん、萬田銀次郎さん、他)
7面体ABCDEFは、ABCDを底辺とし高さ6cmの直方体(体積をVとする)から、底辺がABCDの半分の2等辺直角三角形で高さ6cmの三角錐を2個除いたものとなります。
従って、7面体ABCDEFの体積=V-1/3×1/2×V×2=2/3×V。
三角錐EABDおよび三角錐FCBDも、底辺がABCDの半分の2等辺直角三角形で高さ6cmの三角錐だから体積はそれぞれ1/6×V。
よって、四面体EBFDの体積は、2/3×V-1/6×V×2=1/3×V。
四面体EPQRと四面体EBFDは相似で相似比は1:2。
よって、四面体EPQRの体積は1/3×V×1/8=1/24×V。従って、求める体積=2/3×V-1/24×V×4
=1/2×V=1/2×8×8×6=192cm3。