第234問の解答
1.問題 [場合の数、平面図形]
まるい形をした赤・青・黄・緑・紫・橙・桃の7色のセロファンがあります。
このセロファンを、白い四角形の画用紙の上に置いていきます。例えば、3枚のセロファンを置くと、左図のように(白も含めて)最大で8色ができます。
では、7枚すべてを使うと最大何色ができるでしょうか?
(注)セロファンを重ねたときに、全て異なる色になるものとします。
2.解答例1(うっしーさん、水宮英理さん、ふぇるまーさん、きょえぴさん、noetherさん、N.Nishiさん、糸瀬善人さん、他多数)
セロファンの枚数をnとして、n=1〜4の場合を描いてみます。
(図の色付けは、領域数を数えやすくしています)最大色数をAnとすると、一見An=2nで表されそうですが、
n=4のときA4=14となりますので、どうも違うようです。
さらに、n=5〜7の場合を描いてみると、
セロファンが1枚も重ならない場合・・・1色
〃 1枚の場合 ・・・ n色
〃 2枚重なる場合 ・・・ n色
・・・・〃 (n−1)枚重なる場合・・・ n色
〃 n枚重なる場合 ・・・ 1色
となるので、An=n(n-1)+2が成り立つようですので、
n=7の場合は、7×6+2=44色と予想されます。(注)この方法では、44色を作ることは分かりますが、
45枚以上はできないことを示せてはいません。答:44色
以上
3.解答例2(ταροさん、萬田銀次郎さん、C-Dさん、はまやさん、中村明海さん、澪桜葵美翔さん、有無相生さん、M.Hossieさん、みずなぎさん、圭太さん、他多数)
Anに関する漸化式を考えます。
2つの円は最大2点でしか交わらないことに注意しましょう。
(n-1)個の円でAn-1色できているところに、もう一つの円を付け加えたとき、それぞれの円との交点は高々2個ですから、最大2(n−1)個の交点が増えることになります。このとき、n番目の円は2n個の円弧に分割されますが、円弧1つに対し新たな領域が1個増えることになるので、An−An-1=2(n−1)となります。
A1=2から順に計算していくと、A7=44を得ます。
なお、Anの一般式は次のように求まります。
An= A1+Σ2k (k=1..n-1)
=2+2n(n−1)/2
=n(n−1)+2(注)この方法では、最大44色までしか作れないことは分かりますが、
実際44枚作れるかどうかは示せてはいません。
従って、解答例1と解答例2を合わせれば、最大44色であることが分かります。