第288問の解答
問題 [平面図形]
左図のようなAB=AC=6cm、BC=4cmの二等辺三角形ABCがあります。
いま、この二等辺三角形の辺AC上に、AF=4cmとなる点Fを、辺BCの延長上に、CD=8cmとなる点Dをとります。BとFを結んだ直線がAとDを結んだ直線と交わる点をEとします。
このとき、AEの長さはFEの長さの何倍でしょうか。
解答例1(CRYING DOLPHINさん、他)
Aを通りBDと平行な線と、BEの延長線との交点をGとします。
まず、△ABCはAB=AC=6cmより二等辺三角形、
よって、∠ABC=∠ACB。 ・・・ (1)△BCFと△DBAについて、
∠BCF=∠DBA((1)より)、BC:CF=DB:BA=2:1
より、△BCF∽△DBA、従って、∠CBF=∠BDA。よって、△EBDはEB=EDの二等辺三角形。 ・・・ (2)
AGとBDは平行だから、△FBC∽△FGA、
よって、
AG=BC×FA/FC=4×4/2=8cm、
BF:FG=FC:FA=1:2。 ・・・(3)同様に、AGとBDは平行だから、△EAG∽△EBD。
よって、BE:EG=BD:AG=12:8=3:2。従って、BE=9とおくとEG=AE=6。 ・・・(4)
(3)より、BF=BG×1/3=5、
FE=BE−BF=4。 ・・・(5)よって、(4)、(5)より、
AE/FE=6/4=3/2。答:3/2
以上
解答例2(高田修成さん、前田先生@P進学院さん、 他)
△ABDと△FCBが相似で、△EBDが二等辺三角形
までは、解答例1と同じ。△ACDと直線BEについて、メネラウスの定理より、
AF/FC×CB/BD×DE/AE=1、
4/2×4/12×DE/AE=1、
よって、DE:AE=3:2。従って、ED=EB=9とおくと、AE=9×2/3=6。 ・・・(1)
また、 △EBDと直線ACについて、メネラウスの定理より、
EF/FB×BC/CD×DA/AE=1、
EF/FB×4/8×15/6=1、
よって、EF:FB=5:4、
従って、FE=EB×4/9=4。 ・・・(2)(1)、(2)より、
AE/FE=6/4=3/2。
解答例3(角田(^^)v鉄也さん、他)
Cを通ってBEと平行な直線とADの交点をGとします。
△ABDと△FCBが相似で、△EBDが二等辺三角形
までは、解答例1と同じ。EBとGCは平行だから、△GCDは△EBDと相似な二等辺三角形。
そこで、EB=ED=9とおくと、
GD=ED×CD/BD=9×2/3=6、
EG=ED−GD=9−6=3。FEとCGは平行だから、△AFEと△ACGは相似、
よって、AE:EG=AF:FC=2:1、 AE=EG×2=6。 ・・・(1)
また、FE:CG=AF:AC=2:3、 FE=CG×2/3=4。・・・(2)(1)、(2)より、 AE/FE=6/4=3/2。
解答例4(シイサンさん、他)
AおよびEからBDにおろした垂線の足をH1、H2とします。
△ABDと△FCBが相似で、△EBDが二等辺三角形
までは、解答例1と同じ。△ABCの面積を5とおくと、
△ACD:△ABC=CD:BC=8:4=2:1、
よって、△ACD=△ABC×2=10。△ABCおよび△EBDは、ともに二等辺三角形より、
H1およびH2は、それぞれBCおよびBDの中点、
よって、BH1=H1C=2cm、BH2=H2D=6cm。△AH1Dと△EH2Dは相似より、
AE:ED=H1H2:H2D=4:6=2:3。よって、ED=9とおくと、AE=6。 ・・・(1)
従って、△CAE:△CDE=AE:ED=2:3、
よって、△CAE=4。さて、BF:FE=△ABC:△ACE=5:4。
EB=ED=9より、FE=EB×4/9=4。 ・・・(2)(1)、(2)より、 AE/FE=6/4=3/2。
解答例5
(まるケンさん、M.Hossieさん、ちば けいすけさん、岩間美顕さん、永井暁さん、ななしひめさん、算数野郎小6さん、 他)
△ABDと△FCBが相似で、△EBDが二等辺三角形
までは、解答例1と同じ。従って、∠BAD=∠CFB。 ・・・(1)
△BAEと△AFEについて、
∠BAE=∠CFB=∠AFE、∠AEBは共通、
より相似。従って、AE:FE=BA:AF=6:4=3:2。
解答例6(ふじさきたつみさん、他)
天秤法(チェバの定理の応用)で考えます。
△ABDと△FCBが相似(相似比は、3:1)で、△EBDが二等辺三角形
までは、解答例1と同じ。AF:FE=2:1なので、Fで釣り合うようにAとCにおもりを置くと、
おもりの比は1:2。
そこで、Aに置くおもりを3、Cに置くおもりを6とします。次に、Cのおもり6をBとDに分けてCで釣り合わせるためには、
BC:CD=1:2なので、おもりの比は2:1、
従って、Bのおもり4、Dのおもり2となります。よって、FでAとDのおもりが釣り合うことから、
AF:FD=3:2。今度はAとDのおもりを合わせてEにおくと重さは3+2=5。
これとBのおもりがFで釣り合うことから、
BF:FE=5:4。そこで、EB=ED=9とおくと、
AF=ED×2/3=9×2/3=6、
FE=EB×4/9=9×4/9=4。よって、AF/FE=6/4=3/2。
(その他の解法)
・ベクトルを用いる ・・・ AЯCさん、QPerさん 、有無相生さん、他
・メネラウスの定理、余弦定理などを用いる ・・・ うっしーさん 、ハラギャーテイさん、他
・座標を用いる ・・・ モルモット大臣さん、Parpunteさん、他