第297問の解答
問題 [平面図形]
左図のような、底面が一辺6cmの正方形、高さが9cmで、側面がすべて合同な二等辺三角形でできた正四角錐A−BCDEがあります。
まず、この正四角錐を平面ABD、平面ACEで切断し、次に、この正四角錐を図のような平面BPQRで切断します。このとき、AQ:QD=1:1となっています。
その結果、正四角錐は8つの立体に分割されますが、その中から形が三角錐(四面体)であるもの4つの体積を測ったところ、その比は2:3:4:6でした。
では、上図の正四角錐A−BPQRの体積は何cm3でしょうか。
解答例1(Taroさん、小杉原啓さん、トトロ@Nさん、ICさん、真島嘉弘TZさん、おかひで博士さん、CRYING DOLPHINさん、有無相生さん、小西孝一さん、ふじさきたつみさん、ねこやんさん、ミミズクはくず耳さん、トモさん、圭太さん、あさみかずみさん、 他多数)
Aから底面BCDEに下ろした垂線の足をHとし、PRとBQの交点をTとします。
また、AP<ARと仮定しても一般性を失いません。。
対象性より、Hは正方形BCDEの中心、AHが正四角錐の高さとなります。
また、Tは3つの平面ACE、ABD、BPQRの上にあるので、AHとBPQRの交点となります。図1より、問題にある4つの三角錐とは、正四角錐を平面BPQRで切断した上側、A-TRB、A-TBP、A-TPQ、A-TQRとなります。
これらは、底面が全て平面BPQRにあり、高さ(AからBPQRに下ろした垂線)が共通なので、体積は底面の面積に比例します。
図1、図2より、△TRB:△TRQ=△TPB:△TPQ=2:1、また仮定より、△TRB>△TQBなので、題意より、
△TPQ:△TRQ:△TPB:△TRB=2:3:4:6と分かります。さて、平面ABDとACEは直交しているので、三角錐A-RBPは、底面を△ARPと考えると、高さはBHに等しくなるので、
三角錐A-RBP:三角錐A-EBC=△ARP:△AECとなります。 ・・・(1)
また、図3から、Tは二等辺三角形ABDの重心となるので、
AT:TH=2:1となります。さて、図4でPからAHに下ろした垂線の足をP'とし、RからAHに下ろした垂線の足をR'とします。
三角錐A-TRB:三角錐A-TBP=△ATR:△ATQ=RR':PP'=3:2。
よって、P'T=2とおくと、△TRR'と△TPP'が相似より、
TR'=P'T×RR'/PP'=2×3/2=3となります。また、∠EAH=∠CAHなので、△ARR'と△APP'は相似、
よって、AR':AP'=RR':PP'=3:2、従ってAP'=P'R'×2=5×2=10。よって、AT=AP'+P'T=10+2=12。
ところが、AT:TH=2:1なので、TH=12×1/2=6、
よってR'H=TH−TR'=6−3=3。△ARR'、△AEH、△APP'、△ACHは全て相似、
よって、AR:AE=AR':AH=15:18=5:6、AP:AC=AP':AH=10:18=5:9。従って、(1)より、
三角錐A-RBP
=三角錐A-EBC×△ARP/△AEC
=1/3×(62×1/2)×9×5/6×5/9
=25cm3よって、正四角錐A−BPQR
=三角錐A-RBP+三角錐A-PQR
=25+25×1/2
=75/2cm3
(参考)マウスでドラッグして下さい。
答:75/2cm3
以上
(その他の解法)
- 座標で考える ・・・ あんみつさん
- ベクトルを用いる ・・・ モルモット大臣さん、takuさん、M.Hossieさん、ハラギャーテイさん
- 計算図表関連式(1/AB+1/AQ=1/AP+1/AR )を用いる ・・・ 数楽者さん