第299問の解答


問題 [速さの問題]

マサルさんは、あるデパートの下りエスカレータに乗って歩いています。

途中、マサルさんは財布を落としてしまいましたが、それに気づいたのは財布を落としてから15段歩いたところで、そこは下の階まで残り18段の地点でした。

マサルさんは財布を落としたのに気づくとすぐに方向転換し、歩いてエスカレータ上りはじめました。その後マサルさんは財布を拾うとに向かって歩き始め、財布を拾ってから21段歩いたところで下の階に着いたそうです。

では、マサルさんが下の階から、下りエスカレータ財布を落とした地点まで歩いて上るとすると、何段歩いたところで到着するでしょうか。

なお、マサルさんはエスカレータをのぼるときも下るときも同じペースで歩を進めるものとします。


解答例1ねこやんさん、トトロ@Nさん、Taroさん、M.Hossieさん、有無相生さん、他)

財布を落とした時刻をT1、財布を落としたことに気づいた時刻をT2、
財布
を拾った時刻をT3、下の階に着いた時刻をT4とします。
また、マサルさん、およびエスカレータの速さをv1v0とします。

参考図1

T1からT2にかけて、
マサル
さんが実際に下りる速さは、v1v0、財布の速さはv0なので、速度差はマサルさんの速度v0に等しい。
よって、マサルさんと財布の距離はちょうど15段になります。

T2からT3にかけて、
マサル
さんが上がる実際の速さは、v1v0、財布の下りる速さはv0なので、速度和はマサルさんの速度v0に等しい。よって、マサルさんが15段上がったつもりで、ちょうど財布と出会います。

T2からT4にかけて、
マサルさんは、15段上がって21段下がるので、もしエスカレータが止まっていたとしたら21−15=6段下がった地点、すなわち下の階から18−6=12段の地点にいることになります。

ということは、この間にエスカレータが進むのは、この12段分であり、マサルさんは15+21=36段だけ進んだことになるので、両者の速度比は36:12=3:1と分かります。

T1からT2にかけて、財布の下りた段数はマサルさんの進んだ15段×1/3=5段
よって、最初に財布を落とした地点は下の階から18+15+5=38段目になります。

マサルさんが上るときの実際の速さは、v1v0=v1-1/3×v1=2/3×v1、
よって、実際に38段上がるためには、38×3/2=57段進む必要があります。

答:57段

以上


解答例2CRYING DOLPHINさん、ちば けいすけさん、他)

エスカレータが止まっていて、替わりに下の階エスカレータの速度分上がってくると考えたダイアグラムを書きます。

参考図2

T2からT3にかけて、マサルさんが引き返して財布を拾うには、下りたと同じ15段進みます。

T2からT4にかけて、マサルさんは、15段上がって21段下がるので、21−15=6段下がります。
すると、下の階は気づいた地点から18−6=12段上がったことになります。

この間、マサルさんは25+21=36段進み、下の階12段進むので、両者の速度比3:1

よって、T1からT2にかけて下の階は、15×1/3=5段だけ進んだことになります。
従って、T1財布下の階の距離は5+18+15=38段あったことになります。

以下同様。


(その他の解法)

  • 方程式で解く・・・ミミズクはくず耳さん、 他