第306問の解答
問題 [平面図形 、整数の性質]
左図のような正三角形の形をしたビリヤード台があります。
このビリヤード台の各頂点A、B、Cにはポケットと呼ばれる穴があって、そこにやってきたボールは穴に落ちてしまいます。
いま、Aポケットの位置からボールを打ち出しました。
ボールは各辺にぶつかるとはね返り、どこかのポケットに入るまでこれを続けます。では、37回はね返ってポケットに入るような打ち出し方(打ち出し方向)は何通りあるでしょうか。
解答例1[算数]
Taroさん、長野美光さん、ICさん、CRYING DOLPHINさん、Banyanyanさん、 MITUYAMIさん 、Nの悲劇さん、小西孝一さん、中村明海さん、ちば けいすけさん、kokoさん、有無相生さん、M.Hossieさん、BossFさん、他
ボールが跳ね返ってどう進むかは、正三角形のビリヤード台を折り返して考えることができます。
上図で、3段目にある4つの頂点のうち、両端を除いたB、Cの2カ所と最初の頂点Aを結べば、
ボールは3回跳ね返ってポケットに入ることになります。一般に、n段目のポケットに入るときには、図の水平な辺に(n-1)回、斜めの辺に(n-2)回交わるので、
合計(2n-3)回跳ね返ります。従って、ボールが37回跳ね返ってポケットに入るのは、
2n-3=37
よって、n=20段になるときです。下図は、20段までビリヤード台を折り返したところを表したところです。
20段目には、両端を除くと19個の頂点がありますが、これらに向かってボールを打ちだしたとき、
途中でポケットに入ってしまうケースを除く必要があります。このため、一般的にn段目の左からk番目の頂点をTn、kと表すことにします。
T0、0からTn、kへ打ち出したときに、途中でポケット(Tm、j)に入るとしたら、
n=pm、k=pjとなるpが存在するとき、すなわちnとkが公約数を持つときになります。従って、20段目のT20、kのポケットにちょうど入るには、kが20と互いに素である必要があります。
1から19までの整数で20と互いに素となるのは、
1、3、7、9、11、13、17、19
の8通りです。答: 8通り
以上