第359問の解答
問題[場合の数]
左図のような座席数10席(立ち見専用)の会場で、マサルさんのコンサートが行われることになりました。
マサルはステージ上を動き回るので、立ち見席にいるファン達は(マサルの動きにあわせて)北または西方向を向いて鑑賞します。
では、10人とも背の高さが異なっていたとき、全員が、前の人に視界をさえぎられることなくコンサートを鑑賞することができるような席の割り当て方は何通りあるでしょうか。
解答例1
takaisaさん、萬田銀次郎さん、小西孝一さん、M.Hossieさん、まるケンさん、Taroさん、 他
本問の積の割り当て方(A)と5×5のマス目上の進み方(B)とを比較してみます。
10人のファンについて、背の低い順に1〜10まで番号を振ります。
すると、(A)は、次のような規則(C)で座席を決めることに対応することが分かります。
1番の人から10番の人まで順番に、前列(北側)に座るか、後列(南側)に座るかを決めてもらいます。
ただし、前列と後列に座った人の数が一致するときは前列しか選べません。
そして、その列の右端に座ることにします。
また、上図の図1、図2のように、(C)と(B)は、
前列に座る⇔マス目の上(北)へ進む
後列に座る⇔マス目の右(東)へ進む
進む道は対角線上より左上に限る
のように1:1に対応させることができます。
従って、図3のように、マス目の左下から順番に上または右に進む場合の数を記入していくと、
右上では42通りになることが分かります。なお、このようなマス目の進み方の数は、カタラン数と呼ばれる数と一致することが知られています。
一般に、n次のカタラン数Kn=2nCn/(n+1)で求まります。従って、本問では5次のカタラン数となるので、
K5=10C5/6=252/6=42通り
と分かります。答: 42通り
以上
解答例2
中村明海さん、高橋 道広さん、 他
漸化式で考えます。小さい人から順序良く (i+j)人目までを並ばせたとき、
前列に i 人、後列に j 人となる場合の数を a(i,j)通りとします。題意より、
a(i,j) = 1 (j=0)
a(i,j) = 0 (j>i)
a(i,j) = a(i-1,j)+a(i,j-1)
が成り立ちますので、下表のように順次計算して求めることができます。
よって、42通りと分かります。
(その他の解法)
- プログラムで計算 ・・・ 高田修成さん、Taroさん、kasamaさん、ハラギャーテイさん、 他
- 場合分けして数え上げる ・・・ みかんさん、DrKさん、ポケモンハルカさん、JUNさん、ちこりんさん、evolutionさん、他