第365問の解答
問題[平面図形 (軌跡)]
左図のような、半径が5cmの円があり、弦AB=6cm、弦CD=8cmとなっています。 いま、弦ABの中点をP、弦CDの中点をQ、PQの中点をRとします。
弦AB、弦CDがその長さを保ったまま自由に円上を動くとき、点Rが動くことのできる範囲の面積を求めてください。
解答例1
遠い山のぽきょぽんさん、長野 美光さん、うのたかはるさん、Taroさん、DrKさん、トトロ@Nさん、kasamaさん、圭太さん、M.Hossieさん、ねこやんさん、高橋 道広さん、ラゴさん、ψ(プサイ)さん、sciberさん、他多数
まず点PおよびQの軌跡(動く範囲)を考えてみましょう。
点Pは、OA=OBの二等辺三角形△AOBの底辺ABの中点だから、
頂点Oから底辺ABに下ろした垂線の足になっています。
従って、△AOPと△BOPは合同な直角三角形になります。また、OA=5cm、AP=6cm÷2=3cmより、OP=4cmと分かります。
よって、OPが常に4cmになることから、
点Pは点Oを中心とする半径4cmの円周上を動くことが分かります。全く同様に、OQが常に3cmになることから、
点Qは点Oを中心とする半径3cmの円周上を動くことが分かります。
次に、点Pを固定して点Qを動かしたときの点Rの軌跡を考えてみましょう。(下記図1)
点RはPQの中点なので、点Pが固定されているときには、
点Rは点Qが動く図形(円周)のちょうど2分の1の図形(円周)の上を動きます。この円の中心はPとOの中点(R0とします)で、
Pと最も近い点R1はP、Q、Oが一直線に並ぶときのQ(Q1とします)とPの中点、
Pと最も遠い点R2はP、O、Qが一直線に並ぶときのQ(Q2とします)とPの中点、
となります。従って、OR1=OR2=0.5cm、円半径=R0R1=R0R2=2cmとなります。
今度は、点Pを動かしたときに、この円が動く軌跡は、上記図2より、
点Oを中心とする半径3.5cmの円から点Oを中心とする半径0.5cmの円を
除いたドーナツ形の図形となります。これが、求める点Rの軌跡全体になるので、
求める面積=1/2×3.14×3.52−1/2×3.14×0.52
=1/2×3.14×{(7/2)2−(1/2)2}
=1/2×3.14×48/2
=12×3.14
=37.68cm2
と求まります。答: 37.68cm2
以上
(参考)点をドラッグして軌跡を確認する
(準備)
座標軸表示ボタンを押す
軌跡描画on/offボタンを押す
(軌跡描画)
点Qをドラッグして、点Rの軌跡を確認
点Pをドラッグして、点Rの軌跡を確認
解答例2
kuri, 他
図1より、△OQPで点RはPQの中点だから、
OP2+OQ2=2(OR2+PR2)
42+32=2(OR2+PR2)
よって、
OR2=25/2−PR2 ・・・(1)図2より、
1≦PQ≦7
よって、
1/2≦PR≦7/2従って、(1)より、
50/4−(7/2)2≦OR2≦50/4−(1/2)2
1/4≦OR2≦49/4
1/2≦OR≦7/2 ・・・(2)逆に(2)を満たす点Rに対して、点Rを通る適当な直線と2つの円の交点をP、Q
とし、(1)が成り立つように点Pを選べば、点RはPQの中点になります。以上から、ORは点Oを中心とする半径7/2cmの円から半径1/2cmの円を除いた
ドーナツ形の図形内を動くことが分かります。以下、同様。