第366問の解答


問題[確からしさ]

マサルさんとトモエさんが、1枚10円玉を使って次のようなゲームをしています。

ルール
2人はそれぞれ、3連続分を予想する。
どちらかが代表で10円玉を投げ、2人予想した3連続出目が出るまで投げ続ける。
どちらかの予想した出目が出たところで終了し、予想が当たったほうを勝ちとする。

例えば、マサルさんが「」、トモエさんが「」と予想していたとすると、
10円玉出目が、
 
となったならば、6回目で初めてマサルさんの予想した3連続出目が出たので、
ここで10円玉を投げるのをやめ、マサルさんの勝ちとなります。

では、マサルさんが「」を予想し、トモエさんが「」を予想するとき、
マサルさんが勝つ確率(確からしさ)を求めてください。


解答例1

DrKさん、拓パパさん、遠い山のぽきょぽんさん、ひだ弟さん、消しゴムパトロールさん、あ〜く@旧Nさん、高橋 道広さん、 他多数

下図のような遷移図で考えてみましょう。

参考図1

最初にが出たところから本当の勝負が始まると考えていいでしょう。
ここから場合分けをします。

  1. 次にが出たとき:
     それ以降は結局トモエさんの勝ち  ・・・ 1/2
     

  2. 次にが出たとき:
    ・さらに連続でが出るとマサルさんの勝ち ・・・ 1/4
    ・もしが出たら最初からやり直し

の繰り返しがあっても、各段階で
 トモエさんが勝つ確率:マサルさんが勝つ確率=1/2:1/4=1:2
となっているので、
 マサル
さんが勝つ確率=1/3
と求まります。

: 1/3

以上


解答例2

小西孝一さん、武田浩紀さん、有無相生さん、

解答例1とほぼ同じですが、級数的に考えてみます。

参考図2

トモエさん、マサルさんの勝つ確率PQとすれば、
トモエさんの勝ちは、最初に決まる場合(確率1/2)と2度目以降に決まる場合(1/4×P)の和
で表されるので、
 P=1/2+1/4×P ・・・ (1)
同様に、マサルさんの勝ちは、
 Q=1/4+1/4×Q ・・・ (2)
が成り立ちます。

(1)、(2)より、
 P=(1/2)/(1−1/4)=2/3
 Q=(1/4)/(1−1/4)=1/3
と求まります。

参考図3

また、トモエさんの勝ちが、
 最初:1/2
 2回目:1/4×1/2
 3回目:(1/4)2×1/2
 4回目:(1/4)3×1/2
   ・・・・
なので、
 P=1/2+1/4×1/2+(1/4)2×1/2+(1/4)3×1/2+・・・ (3)
同様に、マサルさんの勝ちは、
 Q=1/4+1/4×1/4+(1/4)2×1/4+(1/4)3×1/4+・・・ (4) 
と表されます。

(3)×1/4、(4)×1/4より、
 P×1/4=  1/4×1/2+(1/4)2×1/2+(1/4)3×1/2+・・・ (3)'
 Q×1/4=  1/4×1/4+(1/4)2×1/4+(1/4)3×1/4+・・・ (4)'

(3)−(3)'および(4)−(4)'より、
 P−P×1/4=1/2、よってP2/3
 Q−Q×1/4=1/4、よってQ1/3 
と求まります。