第379問の解答
問題[推理(規則性)]
左図のような5×5のマス目があります。 このマス目の各空欄に数字を記入して、各縦の列および各横の列がすべて等差数列になるようにします。
このとき、図の?の欄に当てはまる数字を求めてください。
解答例1
トトロ@Nさん、はなうさん、涼音さん、遠い山のぽきょぽんさん、 他
左上にある4個のマス目の数字をP、Q、R、Sとおき、
上から1、2行目の公差(左→右)をa、b、左から1、2列目の公差(下→上)をc、dとします。
Sから見て、
・右への増分=+b
・左への増分=−b
・上への増分=+d
・下への増分=−d従って、
Q−R=b−(−d)=b+d=39−28=11また、Pから見て、
・右への増分=+a
・下への増分=−cよって、
Q−R=a−(−c)=a+c=11さて、Pから見て、
・4つ右へは+4a
・4つ下へは−4cよって、
59−X=4a−(−4c)=4(a+c)=44従って、
X=59−44=15
と求まります。答: 15
以上
解答例2
中村明海さん、すてっぷさん、小学名探偵さん、浜 たろうさん、まるケンさん、他
下からi行目の公差(左→右)をai、左からi列目の公差(下→上)をbiとします。 (図1)
解答例1と同様にして、
P→Qの増分=a5+b2=b1+a4
よって、 b2−b1=a4−a5R→Sの増分=a5+b3=b2+a4
よって、 b3−b2=a4−a5同様にして、
b4−b3=b5−b4=a4−a5従って、b1、b2、b3、b4、b5は差がすべて等しい(=a4−a5)ので等差数列と分かります。
全く同様に、
a4−a5=a3−a4=a2−a3=a1−a2=b2−b1
従って、a1、a2、a3、a4、a5も差がすべて等しい(=b2−b1)ので等差数列となり、
両者の公差は等しい(dとします)ことが分かります。さて、中央のマス目を原点にして、右にx、上へyだけ進んだマス目を(x,y)、
その上の数字をP(x,y)と表わします。また、a3=a、b3=bとおくと、各公差は、
a-2d、a-d、a、a+d、a+2d、およびb-2d、b-d、b、b+d、b+2d
と表すことができます。すると、
P(0,0)→P(x,0)の増分=ax、
P(x,0)→P(x,y)の増分=(b+dx)y、
よって、
P(x,y)=P(0,0)+ax+by+dxy ・・・ (1)
となります。さて、対角線上の2点(-k、-k)から(k、k)の増分を求めてみましょう。
(1)より、
P(k,k)=P(0,0)+ak+bk+dk2 ・・・ (3)
P(-k,-k)=P(0,0)-ak-bk+dk2 ・・・ (4)(3)−(4)より、
P(k,k)−P(-k,-k)=2(a+b)k ・・・ (5)
となります。ところで、(1)より、
P(0,1)=P(0,0)+b=39 ・・・ (6)
P(-1,0)=P(0,0)−a=28 ・・・ (7)
したがって、(6)−(7)より、
a+b=39−28=11(5)より、
P(k,k)−P(-k,-k)=22kとくに、
P(2,2)−P(-2,-2)=22×2よって、
求めるマス目の数字=59−44=15
となります。なお、
P(2,2)=P(0,0)+2a+2b+4d=59 ・・・ (8)
P(1,-1)=P(0,0)+a−b−d=18 ・・・ (9)
なので、(6)、(7)、(8)、(9)の4元連立方程式を解くと、
P(0,0)=29、a=10、b=1、d=2
を得ます。
(参考)
左上から右下への対角線を対称軸とする2点の数字の差:
P(x,y)−P(-y,-x)=ax+by+dxy-(−ay−bx+dxy)=(a+b)(x+y)=11(x+y)左下から右上への対角線を対称軸とする2点の数字の差:
P(x,y)−P(y,x)=ax+by+dxy-(ay+bx+dxy)=(a-b)(x+y)=9(x+y)
解答例3
ゴンともさん、小西孝一さん、さん、他
左上から2行2列目の数字をPとします。
2行目の公差(左→右)=39−Pなので、
2行目:2P−39、P、39、78−P、117−2P
となります。また、2列目の公差(下→上)=P−28なので、
2列目:84−2P、56−P、28、P、2P−28
となります。さらに、5列目の公差(下→上)=59−(117−2P)=2P−58なので、
5列目:291−8P、233−6P、175−4P、117−2P、59
となります。なお、4行目の公差は、
{18−(56−P)}×1/2=233−6P−18
から
P=36
を得ます。したがって、5行目の公差は、
{(291−8P)−(84−2P)}×1/3
=69−2Pよって、
求める数字=(84−2P)−(69−2P)=15
と求まります。ということで、Pの値によらず求める数字は常に15であることが分かります。
なお、4行目の公差は、
{18−(56−P)}×1/2=233−6P−18
となり、
P=36
を得ます。
(その他の解法)
- 試行錯誤で求めた ・・・ みかんさん、まるケンさん、kasamaさん、オモシロ※※館館長「影」さん、大岡 敏幸さん、大野 弘幸さん、浜たろうさん の生徒さん、他