第134問の解答


1.問題 [整数、不等式]

 ある学校で問題数4問テストが6年生全員に対して行われることになりました。
 その際、各問題の正解率(正解者の全体に占める割合)を百分率で発表することに決めました。
 ただし、参加者全員が正解した場合(正解率100%)、および全員が不正解の場合(正解率0%)を除くと、正解率が割り切れない数値となることがあらかじめ分かっていました。
 そこで、小数点以下を四捨五入して整数で表すことに決めました。
 テストの結果、それぞれの問題の正解率99%、88%、77%、66%と発表されました。
 また、全問正解の人が22人いたということです。
 では、4問中3問が正解だった人は何人いたのでしょうか?


2.解答例1(たなかさん、トトロ@Nさん、長野美光さん、DrKさん、他)

生徒数n、各問題の正解者数延べ正解者数x1、x2、x3、x4、X
および全問不正解の人数をa01問正解a1、・・・、4問正解a4とします。

参考図1 参考図2

題意より、下記の式が成り立つ。
  X=x1+x2+x3+x4   ・・・(1)
  X=a1+2a2+3a3+4a4 ・・・(2)
  n=a0+a1+a2+a3+a4 ・・・(3)

(3)×3−(2)より、
  3a0+2a1+a2-a4=3n-X
よって、
  N=3a0+2a1+a2=3n+a4-X=3n+22-X ・・・(4)

参考図3

また、
  0.985n≦x1<0.995n、0.875n≦x2<0.885n
  0.765n≦x3<0.775n、0.655n≦x4<0.665n ・・・(5)
(0.985+0.875+0.765+0.655)n≦X=x1+x2+x3+x4
    <(0.995+0.885+0.775+0.665)n

よって、3.28n≦X<3.32n  ・・・(6)

N≧0だから、(4)より、3n-X+22≧0、3n+22≧X≧3.28n(∵(6))
0.28n≦22、よってn≦22/0.28≒78.57

また、0.985n≦x1≦n-1より、1≦0.015n、n≧1/0.015≒66.67

よって、67≦n≦78

参考図4

この範囲ので(5)を満たす整数x1,x2,x3,x4が存在するのは、
n=73,74,77の3通り。

0,n以外のどんな正解者数のときでも正解率百分率は割り切れないことから、倍数ではないので、n=74は不適。

n=77のとき、x1=76、x2=68、x3=59、x4=51となるので、X=254、
(4)よりN=3×77-254+22=-1となり不適。

n=73のとき、x1=72、x2=64、x3=56、x4=48となるので、X=240
(4)よりN=3×73-240+22=1
すなわち3a0+2a1+a2=1a0、a1、a2≧0だからa0=a1=0、a2=1
よって、a3=n-(a0+a1+a2+a4)=73-(1+22)=50となる。

よって、4問中3問正解者は、a3=50人となります。

答:50人

以上