第139問の解答
1.問題 [平面図形]
3つの合同な扇形OAD、PBD、QCDを、
Pが孤AD上に、Qが孤BD上にくるように重ねました。
こうしてAとCを結んだところ、ACとPDの交わる角度(●印)が108度になりました。
では、この扇形の中心角(▲印)は何度になるでしょうか?(注意)図は正確とは限りません。
2.解答例1(ありっちさん、香川仁志さん、YokoyaMacさん、トトロ@Nさん、有無相生さん、noetherさん、中村明海さん、げんたさん、数楽者さん、とりやまじゅんさん、大沢幸一さん、他多数)
OPを結び、三角形OPDを考えます。
OP、OD、PDは、いずれも扇形の半径だから全て等しい。
よって、△OPDは正三角形となり、∠POD=60度。
すなわち、扇形BQDは、扇形AODを60度回転させたものになります。従って、AD=BD、∠ADB=60度。
よって、△ABDも正三角形となり、AB=AD、∠ABD=∠BDA=60度。同様に、△BCDも正三角形となり、BC=CD、∠CBD=∠CDB=60度。
よって、四角形ABCDは、菱形となり、ACとBDは、互いに相手の垂直二等分線になります。(補題参照)
また、PB=PDなので、PもBDの垂直二等分線(AC)上にあることとなります。
すると、CPD=180−108=72度。
扇形の中心角BPD=72×2=144度となります。答:54通り
以上
(補題)点P、Qから等距離にある点の集合は、PQの垂直二等分線Lと一致する。 PQの中点をHとする。
直線L上の任意の点Aについて考える。
△AHPと△AHQは、
PH=QH、AHは共通、∠AHP=∠AHQ=直角、
より合同。よって、AP=AQ。 ・・・(1)逆に、BP=BQとなる任意の点Bについて考える。
もし、BがL上にはなく、Lに関してBとPが同じ側にあると仮定する。
BQとLの交点をCとすると、(1)より、CP=CQ。
仮定から、BP=BQ=BC+CQ=BC+CP。
これは、△BCPの二辺の和が、もう一つの一辺と等しいことになるので矛盾。
Lに関してBとQが同じ側にあると仮定しても同様。
よって、BはL上にあることになる。 ・・・(2)(1)、(2)より、補題が成り立つことが示された。
3.解答例2(mhayashiさん、他)
ACとPDの交点をTとし、TO、ADをそれぞれ結びます。。
解答例1と同様にして、△TODは正三角形、∠OTD=∠TOD=60度となります。
∠ATO=∠ATD−∠OTD=108−60=48度。OA=OTより、△OATは二等辺三角形、∠TAO=∠ATO=48度。
よって、∠AOT=180−48×2=84度。従って、∠AOD=∠AOT+∠TOD=84+60=144度。