第143問の解答
1.問題 [整数の性質]
TORAさんとイルカさんが一緒にお買い物に出かけました。
TORAさんは1個217円の品物Aをa個と1個193円の品物Bをb個買って、2000円札を3枚出したところ、おつりとして10円玉がc枚と1円玉がd枚返ってきました。また、イルカさんが品物Aをb個と品物Bをa個買って、2000円札を3枚出したところ、おつりは10円玉がd枚と1円玉がc枚でした。
さて、a>bのとき、a、b、c、dの数字を求めて下さい。
ただし、おつりとして1円玉が10枚以上返ってくることはありません。
2.解答例1(杉本未来さん、わかさひ君すーぱーさん、有無相生さん、うっしーさん、mhayashiさん、ヒデー王子さん、あすとさん、BossFさん、香川仁志さん、他多数)
題意より、
217a+193b+10c+d=6000 ・・・ (1)
193a+217b+10d+c=6000 ・・・ (2)
が成り立つ。(1)−(2)より、
24a−24b+ 9c−9d=0
8 (a−b) = 3 (d−c) ・・・ (3)1円玉は9枚以下なので、c、d≦9、
よって、d-c≦9。
従って、(1)より、d-c=8、a-b=3となります。これから、b=a-3、d=c+8を得るので、(1)に代入すると、
410a+11c=6571=410×16+11
410(a-16)=-11(c-1) ・・・ (4)
-1≦c-1≦8より、-11≦11(c-1)≦88、
よって、(1)より、a=16、c=1を得る。
従って、b=16-3=13、d=1+8=9。答:a=16、b=13、c=1、d=9
以上
3.解答例2(トトロ@Nさん、ταροさん、C-Dさん、ありっちさん、高橋道広さん、他)
解答例1の(1)+(2)より、
410(a+b)+11(c+d)=12000=410×29+11×10
410(a+b−29)=−11(c+d−10) ・・・ (5)
0≦c、d≦9より、-10≦c+d−10≦8、
よって、-80≦−11(c+d−10)≦88。
従って、(5)より、a+b=29、c+d=10。
よって、b=29−a、d=10−cを得るので、(1)に代入すると、
24a+9c=393=24×16+9
24(a−16)=−(c−1)
-1≦c-1≦8より、-11≦11(c-1)≦88、
よって、a=16、c=1、従って、b=13、d=9を得る。
4.解答例3(Patchieさん、他)
A、B同じ個数だけ買ったとすると、それぞれ1個で410円、
6000=410×14+260
となり、14個ずつ買うことができる。しかしながら、解答例1同様にして、おつりは100円未満なので、もう1個買ったことになる。
仮に、Aをもう1個買うと、おつりは260−217=43円となる。A:15個、B:14個:おつり43円
AとBを1個取り替えると、217−193=24円増減するので、おつりが100円未満になるためには、
A:16個、B:13個:おつり19円
↑ Aを1個増やす
A:15個、B:14個:おつり43円
↓ Bを1個増やす
A:14個、B:15個:おつり67円
↓ Bを1個増やす
A:13個、B:16個:おつり91円
の4通りの組み合わせしかないことになる。この中で題意を満たす組み合わせは、
A:16個、B:13個:おつり19円とA:13個、B:16個:おつり91円
よって、a=16、b=13、c=1、d=9となります。