第155問の解答
1.問題 [平面図形]
相似な2つの直角三角形MとNがあります。
Mは底辺が5cm、高さが10cmと分かっていますが、Nのほうは分かりません。そこで試しに同じ大きさの正方形のタイルを2枚用意して、タイルの頂点が直角三角形の各辺と接するように重ねたら、Mでは●の角度が等しくなり、Nでは△の角度が等しくなりました。
このとき、直角三角形Nの面積は、何cm2でしょうか。
2.解答例1(POIさん、うっしーさん、計算鑑定人さん、トトロ@Nさん、高橋道広さん、他多数)
タイルの対角線を結びます。
図1
図2
●×2+90=180°より、●=45°。
よって、QS⊥BC、PR⊥AB。従って、△PBQ、△QTRは、いづれも正方形PQRSの1/4。
また、△RTC∽△ABC。よって、TCの長さを1とすると、
RT=2、BQ=QT=2となり、BC=2+2+1=5となります。従って、TC=1cmとなり、正方形の対角線の長さ=BT=4cmとなります。
同様に、▲=45°となるので、HJ⊥DF、IL⊥DF。
よって、JL=2cm、LF=1cmとなります。また、△DJH∽△より、DJ=HJ×2=8cm。
よって、DF=8+2+1=11cmと分かります。図2のようにBからACに下ろした垂線の足をGとし、CGの長さを1とすると、
BG=CG×2=2、AG=BG×2=4。
よって、AC=4+1=5。BG:AC=2:5。よって、
三角形Nの面積
=1/2×11×(11×2/5)
=121/5
=24.2cm2となります。答:24.2cm2
以上
3.解答例2(貞松篤さん、パリンさん、みずなぎさん、BossFさん、他)
三角形Nの斜辺が11cmと分かったあと、下図のようにして面積(Sとおく)が求まります。
1辺11cmの正方形の中には、三角形Nが4個と、真ん中に1辺がNの短辺の長さと等しい正方形が1個できます。
この正方形の面積もSに等しいので、
S=112×1/5=121/5=24.2cm2
4.解答例3(ありっちさん、他)
三角形Mの点Qから斜辺ACに垂線QTを下ろします。
これを逆方向に延長し、ABの延長線との交点をUとします。
すると、△ATU≡△ABC。解答例1と同様にして、正方形の対角線の長さPR=4cm、三角形Nの斜辺=11cmがわかります。
UからBCに平行に引いた直線とACの延長との交点をVとします。
△AUV∽△ABC∽△QBU△UTV。BQ=2cmより、BU=1cm。
よって、AU=11cm、UV=11/2cmとなります。△UTV:△ATU=1:4だから、
△ABC
=△UTV×4/5
=1/2×11×(11/2)×4/5
=121/5
=24.2cm2
5.解答例4(ταροさん、他)
解答例1と同様にして、正方形の対角線の長さPR=4cm、三角形Nの斜辺=11cmがわかります。 そこで、三角形Nで、正方形の対角線HJの下に1辺が4cmの正方形をくっつけます。
赤い2つの三角形は合同だから、正方形HTVJが三角形Nよりはみ出ている部分の面積は正方形の半分=42/2=8cm2。
緑の部分の三角形は三角形Nと相似で、斜辺の長さが1cmなので、
面積はS/112。よって、
S−S/112=1/2×4×8+8=24cm2。
S=24×121/120=121/5=24.2cm2。