第5問の解答
1.問題 [速さの問題]
川を上るときの速さ(静水上での速さ−流れの速さ)が毎分525mの船があります。この船が、川の上流にある目的地に向かって走っていたのですが、途中で浮き輪を落としてしまいました。
船は浮き輪を落としたことに気づかずにそのまま走り続け、この事故から15分後にやっと気がついて、すぐに引き返して流れていた浮き輪を 拾い、再度目的地に向かいました。このことで、船は予定より40分遅く目的地に着いたそうです。
さて、この川は時速何kmの速さで流れているのでしょうか。
2.解答例(TORAさん)
川の流れの速さをv0、静水での船の速さをvとし、
浮き輪を落とした地点をA、気がついた地点をB、浮き輪を拾った地点をCとします。浮き輪を落としてから気がつく(A→B)まで、船は上流へ(v-v0)の速さで進み、浮き輪は下流へv0の速さで流れていきます。従って、船と浮き輪が遠ざかる速さは、(v-v0)+v0=vと静水での船の速さに等しいことが分かります。
同様に気がつくから浮き輪を拾う(B→C)まで、船は下流へ(v+v0)の速さで進み、浮き輪は下流へv0の速さで流れていきます。従って、船と浮き輪が近づく速さも、(v+v0)−v0=vと静水での船の速さに等しくなります。
よって、船がBからCへ上る時間=AからBへ下る時間=15分となります。
船が予定より遅れた40分は、B→C→Bで発生したことになるので、C→Bの時間=40−15=25分となります。
B→CとC→Bの所要時間の比=15分:25分=3:5だから、
速さの比=(v+v0):(v-v0)=5:3。従って、川の流れv0=(5−3)÷2=1となります。
船が上る速さ(v-v0)=525m/分なので、川の流れv0=525÷3=175m/分=10.5km/時と 求まります。
答: 10.5km/時