第7問の解答


1.問題 [平面図形

クラスの生徒30人全員が500円玉1枚ずつ握りしめて運動場に集まりました。この30人が、それぞれどの友達とも異なる距離になるようにバラバラに広がります。

この後、それぞれの生徒は自分の持っている500円玉を自分から一番近くにいる人渡しました。
このとき、1人に集まる金額最も多くて何円でしょうか。


2.解答例(TORAさん)

最も多く集まった人をAとします。A5人からもらうことは可能ですが、6人からは絶対にもらうことはできないことを示しましょう。

参考図1

図1のように、Aを中心とする正五角形頂点のすぐ近くにB1B2B3B4B55人がいて、その他の人は全て遠くにいるときを考えます。
B1
B5Aが一番近いので、A500円玉を渡すことになるので、Aはこれらの5人からもらうことになります。

ところが、図2のように正六角形頂点のすぐ近くにB1B66人がいる場合は、
必ずしもこの6人にとって一番近い人がAとは限りませんので、Aはこの6人からもらうことはできません。

参考図2

もし、A6人からもらうことができるような配置があったとします。(図3)
k1
∠B1AB2k2∠B2AB3、・・・、k6∠B6AB1とし、全て60°より大きいとします。
 k1k2+・・・+k6>60×6=360°となって矛盾しますので、
少なくとも1個
60°以下のものが存在します。

これをk1とし、α∠B1B2Aβ∠AB2B1AB1AB2B1B2とします。(ただし、k1>0)
αβk1より小さいとすると、
 αβk1k1×3≦180°となって矛盾しますので、
αβのどちらか一方は、必ずk1以上になります。

そこでαk1としてみましょう。
AB2上に点を、∠B2B1k1となるようにとると、
△B1AB2△BB1B2は頂角が全て等しいので相似となります。

よって、
 B1B2:AB2
BB2:B1B2
従って、
 BB2=B1B2×B1B2/AB2×/

よって、22となり、なので、となります。
すると、B2に一番近いことと矛盾しますので、
背理法によりA6人からもらうことはできないことが分かります。

以上から、一番多く集まるのは最大5人分=500円×5=2500円と分かります。

答:  2500円