第59問の解答
1.問題 [場合の数]
図1
図2
正の整数を6個選んで図1のように円周上に並べます。この6個の整数から連続したいくつかの整数を選んで、その和を計算します。最初に整数を上手に選んで、計算した和が1、2、・・と順番にできるだけ多くの連続した整数となるようにしたいと思います。
さて、最高いくつまでの連続整数を作ることができるでしょうか?(整数が3個の場合は、図2のように7が最高です。)
2.解答例1(わかさひ君、ありさのお父さん、Nagahiroさん、戸村伸一さん他)
連続した整数を選ぶことが何通りできるか数えてみましょう。
連続した整数の個数が1〜5のときは1、2、3、4、5、6から続く6通りづつ選べるが、6個全て選ぶのは1通りのみ。従って、全部で6×5+1=31通りである。
ところで、現実に1〜31までの整数を下図のように作ることができるので、最高は31と分かる。
答:31
以上
(参考)一般に整数の個数がnのとき
n=6のときと同様に、n×(n−1)+1が最大、n=1〜5のとき、
n=1・・・1個、n=2・・・2個、n=3・・・7個、n=4・・・13個、n=5・・・21個
と考えられるが、それを実現する並び方を下図に示す。なお、n=7のときは43個が最大と考えられるが、現在のところ残念ながらこれを実現する並べ方は見つかっていない。39個が最大のようである。
ところが、n=8、9、10のときは、n×(n−1)+1が最大となる並べ方が、それぞれ6通り、4通り、6通り見つかっており、下図にこれらの例を示す。
以上
(参考2)シンガーの定理・・・alephさんによる
有限射影平面πについて、1本の直線の「結合」する点の個数をn+1とすると
π上にはちょうどn^2+n+1個の点とn^2+n+1本の直線が存在する。
射影平面とは次の公理を満たす非ユークリッド的な平面。
<公理1>任意の異なる2個の「点」はちょうど1本の「直線」を「結合」する。
<公理2>任意の異なる2本の「直線」はちょうど1個の「点」を「結合」する。
<公理3>どの3個の「点」も同一の「直線」を「結合」しないような
4個の「点」が存在する。
*「結合」は「通る」とか「含む」とかと考えてかまいません。
「点」と「直線」をこの公理に当てはまるようにうまく定義できれば
上の定理が適用できますね。