第116問の解答
1.問題 [場合の数・規則性]
左図のような縦3行×横4列のマス目があります。
このマス目を赤色と青色の2色で塗ります。
ただし、赤色はとなり同士で並べて塗ることはできません。塗り方は何通りあるか求めて下さい?(全て青色も可)
2.解答例1(ヒデー王子さん、CRYING DOLPHINさん、あだっちさん、きょえぴさん、ありさのお父さん他)
横1行4個のマス目のときを考えると、塗り方は下図のように8通りあります。
それぞれのパターンに対して、上隣または下隣に置くことのできるパターンを調べると下図のように、8、5、6、6、5、4、4、3通り(計の欄)になります。
従って、塗り方合計は、
82+52+62+62+52+42+42+32=227通りとなります。答:227通り
以上
3.解答例2(伊藤 大輔さん他)
縦1列3個のマス目のときを考えると、塗り方は下図のように5通りあります。
隣り合う2列に、上記パターンを配置できる組み合わせを調べると下図のようになる。
真ん中の2列に、上記パターンを配置し、左側と右側に置けるパターン数をそれぞれ計算すると、
5×17+3×12+4×13+3×12+2×9=227通りとなる。
4.解答例3(たなかさん他)
列数nに関する数列で考える。
右端の列が解答例2のパターン1、2、3、4、5になるときの場合の数を、a(n)、b(n)、c(n)、d(n)、e(n)とする。a(n)=1、b(n)=1、c(n)=1、d(n)=1、e(n)=1 および
a(n)=a(n-1)+b(n-1)+c(n-1)+d(n-1)+e(n-1)
b(n)=a(n-1) +c(n-1)+d(n-1)
c(n)=a(n-1)+b(n-1) +d(n-1) +e(n-1)
d(n)=a(n-1)+b(n-1)+c(n-1)
e(n)=a(n-1) +c(n-1)
が成り立つので、n=2、3、4と順次求めていくと下図のように、
a(n)=63、b(n)=42、c(n)=50、d(n)=42、e(n)=30が得られる。
従って、合計=63+42+50+42+50=227通りとなる。
(参考)(あれふさん、清川育男さん他)
1行n列の場合は、フィボナッチ数列になることが次のように示すことが出来ます。
右端が青の場合をa(n)、赤の場合をb(n)とすると、
a(1)=1、b(1)=1、
a(n)=a(n-1)+b(n-1) ・・・ (1)
b(n)=a(n-1) ・・・ (2)
(2)より、b(n-1)=a(n-2)となり、(1)に代入して、
a(n)=a(n-1)+a(n-2) が得られます。一般式は、a(n)=(5+3√5))/10・αn-1+(5-3√(5))/10・βn-1(ただし、α=(1+√5)/2、β=(1-√5)/2)
と表せますので、求める場合の数は、a(n+1)=(5+3√5))/10・αn+(5-3√5)/10・βnとなります。
2行n列の場合、右端が青・青の場合をa(n)、赤・青の場合をb(n)、青・赤の場合をc(n)とすると、
a(1)=1、b(1)=1、c(1)=1、
a(n)=a(n-1)+b(n-1)+c(n-1) ・・・ (3)
b(n)=a(n-1) +c(n-1) ・・・ (4)
c(n)=a(n-1)+b(n-1) ・・・ (5)
となります。(5)より、c(n-1)=a(n-2)+b(n-2)なので、(3)、(4)に代入して、
a(n)=a(n-1)+a(n-2)+b(n-1)+b(n-2) ・・・ (6)
b(n)=a(n-1)+a(n-2) +b(n-2) ・・・ (7)
となります。(6)−(7)より、
a(n)-b(n)=b(n-1)、よってa(n)=b(n)+b(n-1)、b(n-1)+b(n-2)=a(n-1)となる。
(6)に代入して、
a(n)=2a(n-1)+a(n-2)を得る。一般式は、a(n)=(1+√2))/2・αn-1+(1-√2)/2・βn-1(ただし、α=1+√2、β=1-√2)
と表せますので、求める場合の数は、a(n+1)=(1+√2))/2・αn+(1-√2)/2・βnとなります。3行n列、4行n列の場合、漸化式は、
a(n)=2a(n-1)+6a(n-2)-a(n-4)
a(n)=2a(n-1)+18a(n-2)+9a(n-3)-23a(n-4)-2a(n-5)+6a(n-6)-a(n-7)
となるようです。なお、4行4列のとき、場合の数は1234になります。