第19問の解答


問題(平面図形)

問題図
左の図形で、印をつけた8個の角の和
何度ありますか。
 

 


解答例1[複数の図形に分割し、内角の和の過不足を考える方法]

(1)4角形(360度)x2
 GOMAさん、あまれっとさん、あくびちゃんさん、ぽちさん、N,Fさん、とらいしくるさん、emikoさん、AYUMIさん、ハラギャーテイさん、ハラギャーテイさん、

参考図1

上図のように2つの四角形(四角形ABCDEFGH)に分けると、内角の和合計は360×2=720度

これと求める図形内角の和を比べると、ア、イの部分を余計に勘定し、ウ、エの部分が計算に入っていない
四角形ABCD
 ∠DAB=∠HAB−∠HAD(ウ)、∠CDA=∠CDE+∠ADE(イ)

四角形EFGH
 ∠HEF=∠DEF+∠HED(ア)、∠GHE=∠GHA−∠AHE(エ)

従って、
 (四角形ABCD+四角形EFGH)−求める図形の内角の和
)−(

ところが、
 ア+イ
+∠EPD=ウ+エ+∠APH、∠EPD=∠APHより、
 ア+イ=ウ+エ
となる。

よって、
 求める図形の内角の和
四角形ABCD内角の和+四角形EFGH内角の和
720度
となる。

 

答:720度


(2)5角形と3角形に分けた
 (ねこやんさん、masashiさん、POIさん、渡辺美幸さん、みっちん。さん、N.Nishiさん、ヒデー王子さん、うっしーさん、マッスルさん、DrKさん、

参考図2

 (五角形ABCGH+三角形EFD)−求める図形の内角の和
)−(

ア+イ=ウ+エより、
 求める図形の内角の和
五角形ABCGH内角の和+三角形EFD内角の和
=540度+180度
720度


(3)三角形を4つにする
 (mhayashiさん、天災さん、渡辺美幸さん、麻布さん、ともやさん、ファイアーさん、tub@saさん、まるきくさん、算数題魔人さん、

参考図3

 △ABC△ACD△EFG△EGH
=180度×4=720度

△ABC△ACD=四角形ABDA内角の和
△EFG
△EGH四角形EFGH内角の和となり、
あとは(1)と同じ。
 


(4)五角形+四角形-180
 (A,NOUCHIさん、大岡 敏幸さん、ターキングさん、BEANさん、tekiさん、きょえぴさん、高田修成さん、他)

参考図5

 (四角形ABCD+五角形AEFGH)−求める図形の内角の和
∠DAB∠ADE)+(∠AED∠BAE
=(∠DAB∠ADE)+∠APE
=180度(△APD内角の和

よって、求める図形の内角の和
(四角形ABCD内角の和+五角形AEFGH内角の和)−180度
=360度+540度−180度
720度


5)360(四角形の内角和)+180(一直線)×2
 
平野智さん、ごんざえもんさん、C-Dさん、 他)

BCおよびHGの延長線が交わる点をとします。

参考図7

 四角形ABPH内角の和
∠A+∠B+∠P+∠H
∠A+∠B+(∠C−∠R)+∠H

 四角形EFQD内角の和
∠E+∠F+∠Q+∠D
∠E+∠F+(∠G+∠R)+∠D

よって、
 四角形ABPH内角の和+四角形EFQD内角の和
=(∠A+∠B+∠C+∠H)+(∠E+∠F+∠G+∠D)
=求める内角の和
360度×2+360度×2
720度


(6)最終的には6角形にして なるさん、辻。さん、他)

FGCGの交点を
を通ってFG平行な直線と、を通ってDC平行な直線の交点をとします。

参考図8

 ∠E+∠F+∠D
=360度−∠FPD
=360度−∠CPG
=∠PCQ+∠Q+∠QGF

よって、
 求める内角の和
=(∠A+∠B+∠C+∠G+∠H)+(∠E+∠F+∠D
∠A+∠B+(∠C+∠PCQ)+∠Q+(∠G+∠QGF)+∠H
六角形ABCQGH内角の和
180度×4
720度


解答例2[180×8−360×2、内角の和の拡張公式]
 (数楽者さん、有無相生さん、カーバンクルさん、みのちゃんさん、トトロ@Nさん、なかさん、TORAさん、 航介さん、算数野郎さん、tomhさん、ふじさきたつみさん、

参考図4

8箇所ある頂点上の(内角外角)の和
=180×8=1440度

うち外角の和
∠A'AH+∠B'BA+∠C'CB+∠D'DC+∠E'ED+∠F'FE+∠G'GF+∠H'HG
=360×2=720度

よって、内角の和=1440−720=720度


解答例3[(180×6+360×1)−360×2、中の7角形に注目]
 (タイガさん、小杉原啓さん、QPerさん、すっぴーさん、まおさん、
すすき野マンさん、 他)

参考図6

 ∠DEF=180度−(180度−)−(180度−)=−180度 ・・・ (1)
同様に、
 ∠ABC−180度 ・・・ (2)
 ∠EFG−180度 ・・・ (3)
 ∠BCD−180度 ・・・ (4)
 ∠FGH−180度 ・・・ (5)
 ∠CDE−180度 ・・・ (6)

また、 ∠HAB∠GHA
=360度−(180度−)−(180度−
 ・・・ (7)

(1)+(2)+・・・+(7)より、
求める内角の和
=(b+・・・+g)×2180度×6
=180度×5×2−180度×6
=180度×4
720度


解答例4[(三角形8つ)−2周、普通の8角形−360度] (高橋道広さん、まるケンさん、他)

この図形の真ん中に点Pをとり、各頂点を結んでできる8つの三角形を考えます。

参考図9

∠PAB+∠PBA=180度−∠APB
∠PBC+∠PCB=180度−∠BPC
   ・・・
∠PHA+∠PAH=180度−∠HPA

これらを加えて、
左辺の和=求める内角の和
右辺の和=180度×8−360度×2=720度

よって、求める内角の和720度


解答例5[正八角形埋め込み] Taroさん、他)

図形の内側の点Pをとり、を中心とするで円周が図形の外側になるものを考えます。

図1
参考図10
図2
参考図11

PAの延長線と円の交点をA'PBの延長線と円の交点をB'、・・・、PHの延長線と円の交点をH'とします。(図1)

 ∠PAB+∠PBA∠PA'B'+∠PB'A'=180度−∠APB
同様に、
 ∠PBC+∠PCB∠PB'C'+∠PC'B'
     ・・・
 ∠PHA+∠PAH
∠PH'A'+∠PA'H'

よって、これらを加えると、
 ∠A+∠B+・・・+∠H=∠A'+∠B'+・・・+∠H'
従って、各頂点が円周上に並んでいる場合でも内角の和は同じになります。

次に、A'を固定し、B'が円周上を移動したときを考えます。(図2)
 ∠PA'B'+∠PB'A')+(∠PB'C'+∠PC'B'
=(180度−∠A'P'B')+(180度−∠B'P'C'
=360度−∠A'P'C' ・・・ (1)

 ∠PA'B''+∠PB''A')+(∠PB''C'+∠PC'B''
=(180度−∠A'P'B'')+(180度−∠B''P'C'
=360度−∠A'P'C' ・・・ (2)

(1)、(2)より、
∠PA'B'+∠PB'A')+(∠PB'C'+∠PC'B')=(∠PA'B''+∠PB''A')+(∠PB''C'+∠PC'B''

よって、各頂点を移動させても内角の和は変わらないことが分かります。

参考図12

とくに各頂点が等間隔に並んだ場合を考えると(上図)、各頂点の内角は全て90度になります。
従って、内角の和=90度×8=720度となります。

(参考)頂点の数がn個で、頂点を結ぶとm周する場合

解答例2、4、5などから、一般的に
 内角の和=180度×−360度×
と表せます。

とくに、n角形については、m=1の場合ですから、
 内角の和=180度×−360度=180度×(−2)
となります。