第2問(2)の解答
1.問題
(1)7個のおもりがあります。重さは、1g、3g、9g、27g、81g、243g、729gです。天秤とこれらのおもりを利用して1gから1093gまでの連続した整数に対する重さの全てをはかることができます。このことを説明して下さい。 (2)777gをはかるには、天秤におもりをどのように載せればよいでしょうか
2.設問(2):解答例1(ありさのお父さん、大岡敏幸さん)
1≦X≦1093に対して、Xを3進数で表します。
X=B0+B1×31+B2×32+B3×33+B4×34+B5×35+B6×36
とする。ただし、B0、・・、B6=0,1,2である。ここで、1+1×31+1×32+1×33+1×34+1×35+1×36=1093だからB6は0または1となります。
0≦n≦6に対し、
Bn=0または1のときはAn=Bn、
Bn=2のときはAn=−1、Bn+1=Bn+1とします。
2×3n=1×3n+1−1×3nであるから、この操作によって
X=A0+A1×31+A2×32+A3×33+A4×34+A5×35+A6×36
と表すことができる。ただし、A0、・・、A6=−1,0,1このとき、B6=2となり、
X=A0+A1×31+A2×32+A3×33+A4×34+A5×35+A6×36+1×37
となることななないことを示す。もしそうなったとしたら、
−1093=−1 −1×31 −1×32 −1×33 −1×34 −1×35 −1×36
≦A0+A1×31+A2×32+A3×33+A4×34+A5×35+A6×36
よって、1×37−1093=2187−1093=1094≦Xとなり矛盾。では、X=777のときを考えましょう。X=777を3進数で表すと、
X=1001210(3進数)となります。
そこで、上記操作を行うと、X=1011110となります。ただし、1は−1を表します。
すなわち、
X=0+1×31−1×32−1×33+1×34+0×35+1×36
=3−9−27+81+729
よって、3,81,729gを左の天秤に、9,27gを右に載せると777gのものを右の天秤に載せて量ることができます。
答:3,81,729gを左の天秤に、9,27gを右に載せる
以上
3.設問(2):解答例2(中村明海さんによる)
X=777,Y=X+1093=1870とし、Yを3進数で表すと、
Y=2120021(3進数)
X=Y−1093=2120021(3進数)-1111111(3進数)=1011110(3進数)
=0+1×31−1×32−1×33+1×34+0×35+1×36
=3−9−27+81+729答:3,81,729gを左の天秤に、9,27gを右に載せる
以上