第9問の解答


1.問題

問題図
左図のような半径が1cm正方形ABCDがあります。

今、頂点A正方形の中に折り返した点をA’とします。
このように四隅正方形の中に折り返した点の集まりが形作る図形の面積を求めて下さい。

(注)求める図形は、次のように考えて下さい。
隣り合う2辺例えばAB、AD上の適当な点を結んだ直線を軸にして 正方形を折ります。そのとき頂点Aが正方形のある部分A’にくるわけですが、 軸をいろいろ変えたときA’の動いた軌跡がある図形になります。
同様に、B、C、Dについても動いた軌跡図形を考えます。
求める図形は、これらをすべて合成したものです。


2.解答例1

参考図1

上図のようにP、QABおよびAD上を動かしてみます。すると、A’軌跡を中心とする4分の1円ACおよびを中心とする4分の1円AC内部を動くことが予想されます。

8-3.gif (2232 バイト)

このことは次のようにして確かめることが出来ます。
A’は直線PQに関して対称になります。
は直線PQに関してA’と同じ側にあるので、DA’≦DA
同様にして、BA’≦BA。

B、C、Dを折り返した場合も同様なので、結局下記のような図形となる。

参考図3

さて、この図形の面積を求めよう。(吉田和義さん他による)
参考図4
まず、朱色部分BEHの面積を求める。
BEH長方形ABEF−三角形AHF−円弧ABH
   =1×1/2−1/2×1/2×√3/2−π×12/(30/360)
   =1/2-√3/8-π/12
よって、
求める面積=正方形ABCD−BEH×8
     =1-(1/2-√3/8-π/12)×8
     =-3+√3+2/3π
答:-3+√3+2/3π cm2

(面積を積分で求める)

参考図5

 

以上